2026鞄いたがき創業祭③ ミラノ便り~Lineapelle訪問

毎年、春と秋の年2回、ミラノで開催される革の国際見本市「Lineapelle」には、必ず足を運んでいます。

今回は、開発中のサンプル品や素材の見本を鞄に詰め込み、初秋のミラノ・マルペンサ空港に到着しました。

この時期のミラノは、爽やかで心地よく、街を歩くのにも気持ちの良い季節です。毎回訪れるLineapelleの会場には、今回も多くの人が集まり、活気に満ちていました。

 

事前に各社との打ち合わせ内容を整理し、一社ずつブースを訪問。持参したサンプル品を見てもらいながら開発の進捗を確認し、2027年度に向けた情報交換を行いました。今回の打ち合わせを通じて改めて感じたのは、「品質を安定して維持すること」の難しさと、そのために継続して意見を交わすことの大切さです。

 

素材メーカーも常に世の中の動向やトレンドを意識しています。しかし、それを取り入れることで、これまで変わることなく守ってきた品質に、知らず知らずのうちに少しずつ変化が生じることがあります。変わらない品質を守ることは、簡単なようでいて、実はとても難しいことなのだと感じます。だからこそ、小さな変化を見逃さず、工程や素材のポイントごとに丁寧に意見を交わし、お互いの考えを伝え続けることが重要です。長く愛される製品をつくるために、素材メーカーとの対話を重ねながら、一つひとつの品質を確かめていく。今回のLineapelle出張でも、その大切さを改めて実感しました。

会場内には、革や生地、金具、紐、細かな各種パーツから、商品袋や箱に至るまで、ものづくりに必要なさまざまな素材や部品を扱うブースが、イタリアを中心に世界各国から出展し、所狭しと並びます。目的のブースを訪ね、打ち合わせを進める一方で、ふと目に飛び込んでくる新鮮な展示に出会うこともあります。また、会場内には、出展各社の素材を使い、これからのトレンドを想像力豊かに表現した「トレンドブース」も数カ所設けられています。素材そのものの魅力を引き出した展示は、見ているだけでも目の保養になり、これからのものづくりを考えるうえで大きな刺激を与えてくれます。

 

世界各国から、ものづくりを生業とする人々が一堂に会するLineapelle。そこに身を置き、世界の素材や技術、感性に直接触れること自体が、ものづくりに携わる者にとっての「スタートラインに立つ」ということなのかもしれません。新しい素材や情報に刺激を受けながら、今の自分たちのものづくりを見つめ直す。Lineapelleは、次のものづくりへ向かうための原点でもあります。

いたがきが産声を上げてから、早いもので44年となりました。創業50周年までの5年間、毎年特別な限定品をお届けする計画を立て、これまで準備を進めてきました。その中で開発を進めている、新たなジャガード素材の開発もいよいよ大詰めを迎えています。2027年夏には、その第一弾となる特別限定品をご紹介する予定です。”50周年”という節目に向けて、これまで培ってきたものづくりへの想いを大切にしながら、新たな挑戦を重ねてまいります。どうぞ楽しみにお待ちください。

▶鞄いたがき創業祭2026
10月1日(木)~31日(土)まで全直営店とオンラインショップにて開催。

▶職人お手入れ修理相談会
期  間:10月10日(土)・11日(日)の2日間
開催店舗:京王プラザホテル札幌店・京王プラザホテル新宿店・ホテルニューオータニ東京店・中部国際空港セントレア店・京都御池店
(※新千歳空港クラフトスタジオ店では開催いたしません)

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